僕と彼女のウラ事情
「━・・で、ここに代入すると・・」
僕はほおずえをついて、聞いてるフリ。
・・ここはわかってるし、
何より第一に。・・・・・・眠い。
あくびをして窓の外に目をやると、
青空に入道雲が広がっていた。
今日は雨降るかな・・・・
なんて思った。
・・・・ら。
「おい中村!ぼーっとするなよ!?
ここの解言ってみろ!!」
案の定、見つかった。
「・・・・・はい」
ゆっくりと立ち上がり、答えを言った。
「・・よし、座れ」
なんだか先生が悔しそうだけど、
その視線をスルー。気にしません。
ほぉ~っと席についた。
「・・・・・!!」
そんな僕と一番前の席の彼女と、
目が合った。
‘眠いよねぇ”
口パクで、彼女がほほえむ。
「・・っ!」
僕は、首をブンブン縦に振るので精一杯だ。
・・・・うっわ・・、顔熱い・・・・
赤くなった顔を机につけて、窓の外を見た。
そこにはやっぱり入道雲があって。
・・・もーすぐ、夏休みだ・・・
なんて、ぼんやりと思った。