僕と彼女のウラ事情
★*. 聴いてください。
★聴いて下さい。★
「7月の体育って、イジメだよな」
男子更衣室で、ネクタイをゆるめながら
浩太がぼやいた。
「・・・・・どーしたの浩太。
確かにこの暑い中サッカーはアレだけど」
湊が本気で心配そうに言う。
「運動だけがとりえのこーたが・・!」
大輝が後ずさると、
「ちょ、大輝くん。
最近僕の扱い雑だよね。故意的に」
浩太がじゃっかんニラみながら言う。
「だってホラ・・・・・
浩太だし、ね?」
「てんめぇ!!
俺は今体調悪くてナイーブなんだぞ!!」
浩太が「ガーッ!!」と怒る。
そうしながらも、制服から体操服へ着替えているので体育を休む気はないらしい。
「あらヤダ、
浩太がナイーブなんて言葉使うなんて」
「あらヤダ、
馬鹿はカゼひかないって言うのに」
僕と湊が言うと、浩太の頬が引きつった。
「・・・・お前ら、
そんなに俺をいじめたいのかァァァ!!」
・・それはほらアレ、浩太だから。