僕と彼女のウラ事情



━・・10分後、保健室で。



「ホントごめんなさい・・・・・」



「や、美吉のせいじゃないって」



頭に包帯グルグル巻きの大輝と、


傷の処置道具を持って、
申し訳なさげなほのかがいた。


大輝出血の後、ほのかが真っ青な顔で先生に頼みこみ、
保健室に来ていた。

処置を終えた先生は、用事で退室。


なので今は2人っきりだ。



「痛くない?目とか頭、変じゃない??」



覗きこむ美吉に不謹慎ながらドキドキしつつ、
僕は笑ってみせた。


「へーきへーき。変じゃないよ」



そして、気にかけていたことを言ってみた。


「・・さっき、
 手振ってくれた時さ・・」


「うん?」


美吉がうなずいた。



「元気無さそうだったけど、何かあった・・?」





その時、美吉の瞳が揺らいだ。



「・・どーして・・わかっちゃうかなぁ・・」



彼女が困ったように笑った瞬間、


「・・・・・っ!!」


美吉の唇が、僕のほおに触れていた。





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