生徒会室のアリス
「神崎さんは何が趣味なの?」
「神崎さんの好きな食べ物は?」
「神崎さんって本当美人よね~」
あたしが美人?当たり前じゃない。
朝から、神崎さん、神崎さんってあんたらそれしか言えないの?
本当バカばっかり。
あたしは朝からうるさいバカ達から逃げるために、中庭へ行った。
「はぁ・・・なんか疲れた」
この学校に入学してから、「疲れた」があたしの口癖になっていた。
だって本当に疲れるんだもん。
ここ星欄学院は、庶民とは違って、金持ちばかり集まる金持ち学校なんだから。
もちろんあたしも、その中の一人。
そんなあたしは、毎日くだらない質問に笑顔で答えないといけないの。
そりゃ疲れるわよね?
入学してから、一週間が過ぎたけど、あたしへの質問は一向に減らない。
むしろ増えている。
なぜって?
それは、あたしがあまりにも美しいからでしょう。
中庭はぽかぽかしてて、花のいい匂いがして、あたしはだんだん眠くなっていた。
そして、あたしはいつの間にか夢の中へ。
不思議の国の中へ・・・