冷血王子に捕らえられた泣き虫姫【完】
そう思うと泣きそうになった。
「ふぅ……」
どうしよう……
沈黙ぅ……
泣きそう……
「…………いいですよ?」
「へ?」
──────いいですよ
──────いいですよ
──────いいです
──────いい
──────OK
「OK!?」
英語になった私の言葉に笑いながら
「OK」
と言われた。
「なんでOK!?」
我ながら結婚しろと言っておいてマヌケだ。
「結婚したいんでしょ?」
と言いながらも未だに私を座りながら抱きしめている。
「へ?あ……」
「結婚したいんでしょ?」
と繰り返しながら私の胸に顔を埋めてきた。
「あの……」
「今更却下とかなしです。」
困った。
まさか、本当にOKされるとは……
香苗ちゃーーん!?
でも、よく考えるとふと気づいた事がある。
自分はなぜこんな事をしているのだろう……と。
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