冷血王子に捕らえられた泣き虫姫【完】
「美〜羽ちゃん☆」
そうやってニヤつきながら琉伊と香苗が近づいてきた。
どうやら罰ゲームが決まってようだ。
皆さんがお気づきのように、見事にべべになってしまいました。
3人が悪趣味な罰ゲームを考えている間、私は 教室の隅で膝を抱えて半泣き状態。
─────絶対とんでもないこと言ってくる。
私の働いた事のない直感が初めて働いた瞬間だった。
「あのねぇ〜」
「決・まっ・た☆」
分かったから早く言って
なーぁんて言える訳もなく今にも零れ落ちそうな涙を二人を見上げながら必死に耐えた。
「聞きたいぃ?」
そう言いながら人差し指を口元にもってきてウインクしてくる香苗。
そんな香苗のすぐ横で、腕を組み何やらニヤつきながら考えて事をしている琉伊。
その後ろでは雫が静かに微笑んでいる。
そんな三人を見て即答で
「聞きたくありません」
と答えてやった。
そんな私に先程までニヤついていた琉伊が私を見下ろしながら
「アンタに選択肢があるなら、それは『実行する』のみよ。」
と言ってきた。
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