光の姫は何も知らない

｢白原さん。はじめまして。オレの名前は青川 水乃(ｱｵｶﾜ ﾐｽﾞﾉ)と言います。ミズノって呼んでくれればいいです。
それで能力は水で、こいつらのリーダーみたいなものだから何かわからないことあったらなんでも聞いてね｣



ミズノ君はそこまで言うと優しそうな笑顔をあたしに向けた。


この人は優しそうだな。
それに比べてあの人は…


さっきから赤髪の男のコがあたしを睨んでいた。


あたし、あの人に何かした？



あたしの視線に気づいたのかミズノ君が赤髪の男のコの紹介をしてくれた。



｢あぁ。あいつは赤井 火威児(ｱｶｲ ｶｲｼﾞ)って言って理事長のお孫さん。
火を操ることができて短気な怒りんぼさん。理事長とは似ても似つかないよね｣


笑いながら赤髪の子の紹介をした。


｢ミズノ！ 勝手に人のことを紹介するなよな｣


さっきまであたしを睨んでいたのを今度はミズノ君を睨み出した。


本当だ。確かに短気かも。