光の姫は何も知らない
「ミズノさんの言う通りですね。白原さん、すみません」


ミズノ君に言われてしまった碧山君は申し訳なさそうに謝った。


そんな顔で謝ってもらったんだからあたしも謝らないとね。


もとはと言えば頭がついていってないあたしが悪いんだしね。


「ううん。あたしこそ頭がついて来なくてごめんね」

碧山君と同じように謝るとクスッて笑う声が聞こえて顔をあげると笑った碧山君の目と合う。


それがおかしくてあたしも同じように笑ってしまった。



ひとしきり笑うと碧山君がコホンと咳ばらいをした。


「では、気を取り直してこれを見て下さい」


さっき書いた五芳星を指指すのであたしはそれを見る。


「頂点を火として、そこから下に一直線に線を引いたところに水。これが火が苦手とする属性です。

次に水から右上斜めに引いたところが雷。

雷から横に引いたところが風。

風から左斜め下に引いて木。

木から火のところまで引くとこれで完成

星の絵を線で書くような感じで火・水・雷・風・木をあてはめればわかると思います」


碧山君が書いた星を見ると言われた通りに火→水、水→雷、雷→風、風→木、木→火のようになっていてわかりやすかった。



「これならわかりやすい」


ポツリと呟くとホッとした顔をする碧山君がいた。





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