光の姫は何も知らない
碧山君がホッとした顔をしているとミズノ君のその頭を優しく撫でた。


「フウタ。お疲れ様。
じゃあ今度はオレの番だね」



ニッコリと微笑むミズノ君。


朝から大笑いした顔しか見てないからミズノ君の笑顔を見てドキリとしてしまう。


なんで笑顔を見ただけでこんなドキドキするのよ。



「んー? 白原さん、ちょっと顔が赤いけどどうかしたー?」


ズイッと顔を近づけながらミズノ君が聞くので更にドキッとしてしまう。


「ミズノさん。顔近すぎです」


そう言いながら碧山君が間に入ってくれた。


はぁ。びっくりした。ミズノ君って意外とまつげ長いんだ。



って何考えてるんだろう。


フルフルと頭を振った後にミズノ君を見る。


「ミズノ君はなにを教えてくれるの?」


冷静さを取り戻そうと必死になりながら聞いた。


「そうだったね。白原さんがかわいい反応をするからつい…ね」


ニッコリと微笑む顔を見て裏に何かがありそうな気がしてミズノ君を敵に回しちゃいけないなって思うあたしがいた。




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