光の姫は何も知らない
｢では始めますよー｣


いつの間に持っていたメガホンを手にミズノ君は大きな声で合図をする。


｢いつの間にメガホン持ってたんだろう｣


という疑問も碧山君の『ミズノさんは常識が通じませんから』という呟きに一瞬不安を抱いてしまった。



あの人がリーダーでいいのかって。



｢二人とも準備して下さーい｣


碧山君と話していたのが見えたのかミズノ君の声が通る。


ミズノ君の声が聞こえたあたしと碧山君は今度こそ走る準備をした。


その様子にミズノ君も気づいたのか右手に持っていたメガホンをピストルに変えていた。



だからあれはどこから持ってきてるのよ。


そう思いながらピストルの音を聞きながら走り出した。



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