光の姫は何も知らない
赤井君と黄村君を無視しながらご飯を選んでると黄村君があたしの方にやってきていた。


「ヒカリは…なに食べるの?」


「今日は珍しくお腹すいてるから何を食べようか迷ってるんだよね
って、黄村君…あたしのことヒカリって…」


今普通に会話するところだった! 確かに黄村君、あたしのことヒカリって呼ばなかった?


「あれ? ヒカリって、名前じゃなかった?」


ここに来て始めて名前を呼ばれたから戸惑ってしまってつい下を向いていると黄村君があたしのことを下から除きこんでいた。


それによって黄村君はあたしを上目遣いで見る形になってその姿が可愛かった。


「ヒカリ?」


さらにあたしの名前を呼びながら黄村君は不思議そうな顔をした。


「えっと、どうかした?」


「うぅん。ただ急に下向いたから俺がなにかしたのかと思って…なにもないならいい」


黄村君は安心しきった笑顔をするとご飯を選びだしていた。


黄村君って不思議な人だな。


一度クスリッて笑った後にあたしもご飯を選んだ。





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