光の姫は何も知らない
「当た…った？」


影が消えたことが信じられなくて、自分にこんな力があったなんて知らなくて、その場にへたりこんでしまう。


「おいおい。あれだけで腰を抜かすなよ」


やれやれという感じで赤井君はあたしに手を伸ばす。


そしてその手を握ろうとした時にパチパチという拍手がした。



なっ、なに？


意味がわからなくて伸ばした手を引っ込める。


「さすがはヒカリさんです。カイジはちょっと余分でしたけどね」


この声って…


聞き覚えのある声だったのでゆっくりと後ろを振り向くとそこには赤井さんが手を叩いて立っていた。


それとその後ろにはミズノ君達も立っていた。


「じいちゃん！」


赤井君も知らなかったみたいで大きな声でそう叫ぶ。


「なんで、ここに？」


信じられ光景に驚きつつもあたしは立ち上がる。


さすがに皆がいるのにいつまでも座り続けるのも申し訳ない。



そんな理由で立ったのに次のミズノ君の言葉でまた座りこむはめになる。




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