光の姫は何も知らない
「みんな。文句言いすぎ…
ヒカリ。」


急にライト君に呼ばれてライト君の方へと向いた。


するとあたしの髪を撫でるように髪に触れる。


そして、『寝癖…ついてる』そう呟いた。


間近に迫るライト君の顔にドキドキしてしまう。


「お前! 近すぎ!」


今度は赤井君が来てあたしからライト君を剥がした。


剥がされたライト君は不満そうな顔をしながらあたしを見つめる。


「ヒカリ。その制服、似合ってるよ」


「あっ、うん。ありがとう」


まさかライト君から言われるとは思ってなくて顔が赤くなる。


「あー。それは俺が言おうと思ったのにー!」


赤井君が怒鳴ったのを踏ん切りに他の3人が口々に喋り出した。



この4人は仲がいいのか悪いのか…


「うるさーい! ここはあたしの部屋なんだから喋るなら他の場所でやりなさい!」


あたしの怒鳴り声が聞こえたのか4人はピタリと止まってあたしの方を見て謝りだした。



いつかの時を思いだしてどこからともなく笑いがおきた。



今日からここの生徒なんだ。


ここのことや自分のことがよくわからないことがたくさあるけど、この4人ならなんとかなるかもしれないよね。




あたしは目覚めつつある4人との絆を感じ初めていた。




[End]



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