奈落の王女に仕えしは執事
「…貴方は誰?」
「…名前はレイン。…後は秘密です、強いて言うならアリア様の執事…ですかね?」
「…レイン…」
恥ずかしい事をさらっと言う貴方が凄いと思った。
クスクス笑いながら、レインは私を見つめる。
「私からの質問です、
何故姫はあちらに?貴女は城の王女では…」
その質問は余りにも率直に言われたものだから、びっくりした。
…ただ、聞かれたから…
答えなきゃ駄目なんですよね……
「…私は…国から逃げました。…自分は民から…エンリから嫌われて…」
でなきゃ、あんな事ありえないのだから…