奈落の王女に仕えしは執事
気付いたらレインレインと、
名前を呼んでいた。
でもいつの間にか、歩いていたらレインとはぐれてしまう。
「…レイン?」
人混みは苦手。
たくさんの人にぶつかって、
とうとうフードが取れてしまった。
「あ…大変」
「あんたアリアか!」
「………」
どうしよう、
レインいないし…
しかもこの人混みってエンリの方々じゃないですか。
ざわざわと次第に人が集まってくる。
「ち、違います」
「…いいや、アリアだ!おいアリアだぞ!!」
「っ、やばいですね…」
とりあえず人混みの中にフードを被って走り回った。
でも人混みの大半はエンリの兵士で、とうとう私は手を捕まれてしまう。
「っ…!…は、放し」
「姫!…大丈夫です?とりあえずここからは逃げましょう」
そう言ったら、私の手を握って走った。
「逃げたぞぉ!追えぇ!!」
更にたくさん人は集まる。
とりあえずレインは山から離れて、更に奥の城下町まで進んでいった。