奈落の王女に仕えしは執事
Ⅳ危機
…え?
レイン?どうしたの?
「レイン?…レイン!レイン!!」
額に触れたら、物凄く熱かった。
とりあえずレインを運ぼうとするが、まだまだ遠い距離でさすがに無理だ。
「…っバルツさん…!」
あの人ならどうにかしてくれるだろう…早く、早くしなければっ…!
あまり人に見つからない場所に、レインを寝かせた。
私はただ勝手に動く足に従って、バルツさんに向かう…