奈落の王女に仕えしは執事
それから、
私たちは恥ずかしがりながらも、机に向かい合いながら座った。
レインも後から私のお粥を食べてくれて、凄い嬉しい。
「ありがとうございます」
「いえいえ」
少し変わった気がした。
距離が狭くなったのか、広くなったのか…
でも幸せという事には変わらない。
「私もですよ、姫」
心を突然よんで、恥ずかしくなるのも変わらなかった。
「…レインはいつから私のことを?」
む、としながら聞く。
何の事か分からず、聞き返してきたから、
「いつ好きになったのです?」
と言った。
ますます顔を赤くして咳き込むから、可愛いと思う。
「えー…と…」
「え?」
「先ほども言った通りに、一目惚れだと…!」
「…言いましたっけ」
「言いましたよ…」
そっぽ向いて、呟く。
執事らしくない、と言えばそうだけど…
実力は実力で、なんだかんだ執事なんですよね。