奈落の王女に仕えしは執事

「…そうです、姫」

「え?」

すっと、首に触れられた。
冷たいものが当たってびっくりしたけど、それは可愛いネックレス。

「…前欲しがってたでしょう?」

「レイン…!」

嬉しくなって、
私は抱き締めた。

何もお返し出来てない。
お世話してもらって、助けてもらって、あげくにプレゼント。

何だか負けちゃった気分。

「…私は、姫がいるだけで充分でございます」

「…もう」

そうやって言うから、
私はどんどんあなたに甘えていくんです。

ありがとう、
心がよめるなら、これぐらいよんでくださいよ!

 
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