奈落の王女に仕えしは執事

それからどれだけ歩いただろう。足は血で赤くなって、何日も飲まず食わずだからお腹が空いた。

「……ぁ…」

声が出ない。
足の力が抜けて、私は床に倒れた。久々に眠気が私を襲う。

「…し……ぬの……」

…はぁ、
少しだけため息が。

視線が、狭くなってきた。

…諦めかけた生、
私は静かに目を閉じた…















“大丈夫ですか?”

すると、声が聞こえた。


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