奈落の王女に仕えしは執事
あれから、
私たちはバルツさんの家に伺った。日頃お世話になってるお礼に、プレゼントを渡す。
「こりゃ悪いねぇ、…あんたら…もしかしてデきてる?」
そんなことを聞かれたから、レインはニコニコしながら口を黙らせた。
「…帰りましょう、姫」
「そうですね」
まだ外には厳重な警備がうろうろしているらしい。
あまり外にはいられないから、私たちは家に帰って行った。
「………悪いねぇ」
ふと、彼が告げていたのにも気づかずに。