奈落の王女に仕えしは執事

丁度昼頃になった。
レインは、サンドイッチを作ってくれて、これも文句なしに美味しい。

「レイン、どうしてこんなに上手なんです?」

「ふふ、いろいろとこもってますから」

「…愛?」

「…秘密ですよ」

そう言って笑った。
その反応に、図星ですね、心の中でそう思った。

…そういえば…

「レイン、あなた…確か執事の他にいろいろしていたって」

初めて会ったとき、
そう言っていたから。

「…まぁ気持ちがこちらに向いたから…そうですね、とりあえず言うなら…」

“あなたを探してました”

そう、レインは囁いた。

 
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