奈落の王女に仕えしは執事

目を開いたら、
私は王宮の廊下の真ん中に立っていた。

どうしてここに?

「王女さまぁ!おはようございます!」

「え…」

これは、夢だったの?
私たちの世界はただの本の世界なわけ…?

たくさんの人が私の周りに集まってきた。
王女さま王女さまと、皆が私に喋りかけてくれる。

「……いや…」

何か違うの、
あれは夢じゃない。
レインがいた現実があるはず、私はここの人間じゃ…

その時次元がぐらついて、
私の視界が暗くなった。

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