奈落の王女に仕えしは執事
…私、生きてた。
レインも生きていた…
「…!バルツさんに、エンリの王は!?」
「え?」
いきなり問いただしたのに、戸惑いを隠せない様子だ。
でもあの時いたはず、あの人が刺した筈だから…
「…バルツは…死んだ」
その言葉はとても残酷な言葉だった。
いつもいたはずのバルツさんが、死んでいるなど。
そして、理由はいろいろとレインから聞いた。
結局私が原因という事で、自分を責めたけど、大丈夫だと慰めてくれた。
「それでエンリの…あいつは…?」
「…それは……」