奈落の王女に仕えしは執事
気付いたら私は、
古い山小屋の中で寝ていた。
暖かい部屋に、ふかふかな布団。
横にはホットココアが置いてあった。
「お目覚めですか?アリア姫」
「!!…貴方は…」
そこには、さっきの執事がお粥を持って私の横に座る。
「大丈夫ですか?」
「…大丈夫、それよりも貴方は?」
問うと、彼はクスリと笑みを零して口元に人差し指を出して、
「…食べたら教えます」
と、言った。
む、と顔をしかめたら、執事は部屋を出て行く。
とりあえず、お粥を口にした。