セレブリティー・ラヴ
生徒会室。

俺と晃が書類を片付けていると、沙羅がやってきた。


「おう、沙羅。
手伝ってくれないか?」

「晃、わたくし、ちょっと徹にお話が。
少々お借りするわね。」

「…いま忙しいから、貸せないしー、後でな。」


そう言う晃。

でも、沙羅は引かなかった。


「少しですから、ね?
いいでしょう?徹??」

「ああ…。」


面倒な事になってしまった。

多分また、あずきの事だろうと検討はつく。


何回も、『別れるつもりも予定もない』って言ってるのに。



ああ。

しかし、自業自得なんだな。


真剣に俺を想ってくれていたのに、俺は気持ちのないまま付き合っていた。

神様は俺に罰を与えたんだな。


…なんて、信じてもいない神様を少し恨んだ。





沙羅と生徒会室から、誰も居ない廊下に出た。
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