セレブリティー・ラヴ
「妹みたいなんか思ってない。」

「…。」

「キスも、事故…。」

「……。」


あずきは、顔を上げて俺のワイシャツを掴むと、潤んだ瞳で聞いた。


「なら、私の事、どう思っていますか?」


俺は深く息を吸った。



「愛してる。」



あずきは満足そうに笑った。


「先輩ー、顔、赤いです〜♪」

「なッ…!?」


あずきは『あはは』と笑った後、真面目な顔になった。


それは、あの日のパーティーで見たような顔だった。


「…てつ……。」


その声は、いつもの声でなく色っぽかった。


「ほら、また、赤くなる…。」


あずきが計算をして、こんな風に言ってるのは分かる。


分かっているけど、顔が熱くなる。

あずきの計算していたように。


「徹先輩〜あはッ…。」


いつもに戻り笑うあずきの頭を撫でる。


「子供扱いしないで下さい〜。」


また前みたいに、あずきは拗ねる。


「そんな扱い、してないよ。」


今度は俺の番。


あずきの顎を持ち上げて軽くキスをした。

もちろん、あずきは俺が望んでいたような反応をした。
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