【短】Name



大体、予想はしてた。


惣介は剣道部の主将で、
ほぼ毎日部活があって。

クラスが違う私たちは、
土日はもちろん、平日だって
ろくに二人で話せない。

一緒に帰れるのだって、
一週間で多くて三回位だし。




―――――――それに。


そもそも私と付き合うまで、
惣介は女子と全く関わりが無かった。

いや、もっと言ってしまえば、
興味自体がないんだと思う。


私だって、最初は赤の他人だったし。

彼と同じクラスの男友達に
なんとか協力してもらって、
やっと普通に話す仲になったんだ。


もちろん、告白したのも私から。

生まれて初めての告白だった。


だけど―――――――………




.
< 2 / 11 >

この作品をシェア

pagetop