へたれンパイア~バイオレンスな生贄~
「……っ…」
しまった、言葉が続かなくなった。
何を言ったらいいか、分からない。何と言ったらいいのか、分からない。
ただ、ただ…自分は……
「……仕方…なかったんだ…」
気付いたら、そんな言い訳がましい事を言って、頭を抱えていた。
何が仕方無い事があるもんか。
お前は、ただ逃れられなかっただけだ。振り切る術を見失なっただけだ。
でも、心の底から沸き上がるこの懺悔は止められない。
「…気付いた時には……深みにハマって、いて………抜け出せなかった…‥」
まるで、底無しの泥沼のように。深みにハマって抜け出せない。
もがけばもがく程、その拘束は激しくなっていく。
「ペースは?」
「……月1だ…」
"重症だね"、呆れたようにさえ聞こえるメフィストの声に、更なる罪悪の虚無感が募った。
…どうして自分は、宿敵となるヴァンパイアブラッドにこんな話をしているのだろう