へたれンパイア~バイオレンスな生贄~
「ちょ、ちょっと待て…!皆、何か誤解を…」
「幻滅したぞ、フィアーネ・モア」
冷めきった感じでそう言ってくるウェルシーに、あたしは驚く
「な…っ!?」
「‘そう言う事’に全く興味ないフリして、まさか裏でヤる事はヤってたとはな」
「……!!」
完璧に軽蔑した眼差しで見つめてくるウェルシーに、羞恥で顔が火照るのを感じた。
「バ…バカ言うな!これは誤解だ!!」
「どうだかな。お前、意外とイイ体してるし」
「……は?」
しかし、付け加えられるようにして言われたその一言に、思わず頓狂な声が出る。
「……っ」
それに、"しまった"とばかりに口元を押さえるウェルシーに…ゆっくりと振り返るのは、恐怖のお方
「ウェルシー…ごめんね。よく聞こえなかったから、もう一回言って?」
大天使ミカエルの如く、神々しい微笑みを張り付けそう要求してくるキルバッシュに、ウェルシーは青ざめフルフルと首を横に振った。