へたれンパイア~バイオレンスな生贄~
「ああ、お前も元気でな」
そう答えてやると、メフィストは尚更悲しそうに眉を八の字にして、言ってきた。
「もっと、姉さんと一緒に話したかったのに…」
イジけた子供みたいに唇を尖らせてボヤく姿に、初めて少しだけ"可愛い"と思った。
「生きてれば、また会えるさ」
だから、ついそんなガラにも無い事を言ってしまう
「本当!?やった!!…いつ!?」
何の疑いもなしに無邪気に顔を輝かせてくるメフィストに、あたしもつられて笑った。
「その内だ」
キルバッシュに背中を押され退出する間際、あたしは冷たい檻の中に残る彼に向かって、そんな言葉を投げ掛けた。
“生きていれば、いつか会える”
──それは、"あの時"あたしが自分自身に言い聞かせた言葉…
だから、あたしはもう二度とメフィストなんかと、出会うことはないだろうと思っていた───…。
*To be continued...?