☆三つ星☆
ひとつ星

ある夜の話

冬の訪れを告げる木枯らし一号がふいたと、ニュースの天気で聞いてしばらくした頃、人々は大急ぎで冬支度を始めている。

駅前のちょっとした商店街は、クリスマス用の電灯の装飾をしたり、リースを飾ったり、山梨県のこんな田舎町も、この時期は少し華やかになる。

それでも夜になると昼間の騒がしさが嘘のように、シーンと静まりかえる。

時折聞こえるネコや犬の鳴き声が、その存在感を示した後、無限に思われる闇に消え入っていく。
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