☆三つ星☆
言われて早苗は考え込む。

私は何に幸せを感じるのだろう…と。そもそも幸せと言うよりは絶望を感じていることのほうが多かった気もするが。
それでも、思考を巡らせる。そして、最近の出来事を思い出し、

「一人じゃない時…かな。誰かが傍にいてくれて、私のことを見てくれて、抱きしめてくれて、笑ってくれて。一人じゃないんだ。私はここにいてもいいんだって思えた時だと思う。」

早苗は真剣な眼差しでそう伝えた。

「そう。それが、あなたの存在意義なの。それがあなたの幸せであるし、希望なのよ。だから、あなたはそれを得るために、頑張るでしょ?掴んだら放したくないって思うでしょ?でもね、あなたも佐藤先生もそうは考えてないの。その逆を考えてるのね。」
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