☆三つ星☆
「今日は、少し早く出発しようかしらね。お墓参りの後、街を散策でもしましょうか。」

叔母さんはにっこり笑い、そう提案する。

正直あまり気乗りはしない。

でも、叔母さんは最近元気のない私に気を遣い優しくしてくれているのだ。

無碍にするわけにはいかない。

コクンと頷き、さきほどまで抱きしめていたテディベアを放す。

支度をしなくてはいけないからだ。

「準備が出来たら下に降りてきてちょうだい。

朝ご飯の支度をしてくるから。」

叔母さんはそう言って部屋を後にする。
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