☆三つ星☆
「そろそろ行こうかしらね。」

叔母の声に顔を上げ頷く。

ここに来る前までよりは、少し清々しい気分になる。

今日は思い出に浸ってもいい日だと思う。

久しぶりにかぐ金木犀の香りや、商店街の街並み。

でも明日からは…明日からはもっと前を向こうと思う。

もう成人したのだ。

いい加減に現実に目を向けなくてはいけないんだ。
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