☆三つ星☆
「ん-、たぶん大丈夫。次の診察日になったら相談してみるよ。」

と、早苗は苦笑いする。

「小さい頃は、あんなに佐藤先生に会いたいって毎日のように言ってきたのにね。」

と叔母は、ふふふと笑う。

今だって同じなのだ。会いたい気持ちはある。

でも…。

佐藤先生の顔を思い出し、いやいやと首を横にふる。

「とにかく、次の診察日で大丈夫。立ちくらみくらい大したことないし。」

ねっ?と叔母を見つめる。

「そう?次の診察日に、きちんとお話するのよ?」

叔母はなおも心配そうだ。

「分かってるよ。大丈夫。ありがとう。」

叔父も心配そうな表情を浮かべている。

この夫婦はどこまでもお人好しで、優しいのだ。

私もこの夫婦と一緒でなかったら、もっと固く心を閉ざしていただろうと思う。
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