☆三つ星☆
「吉田さーん、吉田早苗さーん、一番診察室にお入り下さーい。」

名前を呼ばれた事に気がつき、MDプレーヤーをとめ、診察室をノックする。

この瞬間の緊張が早苗は嫌いだった。

今日の佐藤先生はどんな顔をしているのだろう。

笑っているのだろうか。笑っていて欲しいと思う。

「どうぞー」

いつもの優しい声に、早苗は少し緊張を解し、ドアノブに手を掛ける。

「失礼しまーす。」

ドアを開けると、優しげに微笑む佐藤先生の姿があった。

「早苗ちゃん、こんにちは。」

佐藤先生がこちらを向く。

「先生こんにちは。」

答えながら佐藤先生を見る。

やっぱり…と思った。
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