☆三つ星☆
村松はなおも早苗を凝視する。その表情を見逃さないとでも言っているかのように。
そして、ふっとため息を一つついて、
「なら、それでいいわ。早苗ちゃんは付き合いが長いから分かると思うけど、彼たまにボーッとしてるでしょ?あれ、奥さんが亡くなってからずっとなのよ。同期だから、彼が幸せそうだった頃の姿も見てるから、それが痛々しくてね…。」
それに…と言いながら窓の外を見る。
「過去にすがって生きている彼はもう老人。未来を見ようとしないの。同じ事実でも少し視点を変えれば、ずっと違ったモノに見える。俺は不幸なんだ。辛いんだ。誰か分かってよ…だなんて思っている人には、本当の幸せなんて来ないと思うんだ。私は。」
そして、ふっとため息を一つついて、
「なら、それでいいわ。早苗ちゃんは付き合いが長いから分かると思うけど、彼たまにボーッとしてるでしょ?あれ、奥さんが亡くなってからずっとなのよ。同期だから、彼が幸せそうだった頃の姿も見てるから、それが痛々しくてね…。」
それに…と言いながら窓の外を見る。
「過去にすがって生きている彼はもう老人。未来を見ようとしないの。同じ事実でも少し視点を変えれば、ずっと違ったモノに見える。俺は不幸なんだ。辛いんだ。誰か分かってよ…だなんて思っている人には、本当の幸せなんて来ないと思うんだ。私は。」