+†ヴァンパイアと紅いアザ†+
「レオンだけど?」
余裕の笑みを見せてくる。
イヤイヤイヤ、違うでしょ!
こうなったら……!
「リューオーさーん!」
ゴッ――――。
私がリュオさんの名前を叫んだら、いきなり頭に鈍い痛みが奔った。
「いったぁ――」
「大声を出さらないように」
私の言葉を遮ったのは、シャオランさんの声。
「あ、あれ? リュオさんは?」
「リュオ様はお出かけです」
シャオランさんの笑顔は引きつっている。
まるで『今度大声を出したら……』って遠回しに忠告するような笑顔。
「ス、スミマセン」