+†ヴァンパイアと紅いアザ†+
「で、ご用件は?」
「あ、あのですね、そこにいる正体不明の男の人をどうにか……」
私は自称レオンだと言っている人を指差した。
シャオランさんの黒い短い髪と、自称レオンの黒い短い髪が風に揺れる。
ううっ、紛らわしい。
どっちも髪型が似ている。
「あれは、レオンですが?」
冷静で、冷ややかな笑みを浮かべて答えるシャオランさん。
「は?」
唖然。
「だから言っただろ、俺はレオンだって」
また、余裕の笑みを浮かべる。