+†ヴァンパイアと紅いアザ†+











そこにあった筈の草原は、消えていた。







変わりに紫や黒の歪んだ空間が剥き出しになっている。









異空間の再深部のようだ。









『あ、りえない……』


















お母さんの声が響く。






















地上がないので、仕方なく空中に紫の扉をつくった。










私は扉に突っ込む前にチラッと下をみた。










やはり何もない。













「…………」





















私は見ていられなくなり、逃げるように扉に突っ込んだ。










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