+†ヴァンパイアと紅いアザ†+
シャオランはレオンを冷たい瞳で見つめながら呟いた。
「レオン、魅花じゃなくて水樹だろ。
それに一番最初に言うことは〝おかえり〟じゃないのか?」
シャオランの言葉にレオンは俯いてしまった。
〝おかえり〟と、
言ってくれないの?
私の瞳からキラキラしたものが溢れた。
「ゃだ……泣くなんて」
私は必死に指で涙を拭う。
本当は〝おかえり〟と言ってほしかった。
私はお母さんの代わりのような気がして。
だから〝私〟を迎えてほしかった。
〝私〟として。