+†ヴァンパイアと紅いアザ†+
「儂を攻撃する、と考えたら、儂の瞳を見つめろ」
「うん。」
私はレオンを攻撃する……!
そのあと、私はレオンのエメラルド色の瞳を見つめた。
――――キュゥゥン!
私の瞳に“何か”が集まるのを感じた。
次の瞬間、黄色い閃光がレオンの方へ凄い音をたてながら、奔った。
「なに!?」
レオンの声がしたかと思うと、黄色い閃光はレオンを避けるかのように、真横に方向を変えた。
――――バキバキバキィィ!
あ、ヤバイ、クローゼットが……粉々……絶対怒られる!
「どうすんの!? 完璧に私が怒られるじゃん!」
レオンはボーッとしていたが、私の声を聞いて、ハッと気がついた。
「こんなもの、直せばいいんじゃ」
――――キュゥゥン!
レオンの瞳がいつもより深緑になったかと思うと、クローゼットは直っていた。
「癒し……の魔法」
私は、レオンを見つめながら、ポツリと呟いた。