+†ヴァンパイアと紅いアザ†+
異空間
「ーーーーでも、どうやって異空間に行くの?」
「はぁ、見てろ」
レオンは呆れ顔で私を見つけた。
それから、向きをクルリと変え、私に背を向けた。
「――――開け!」
レオンはいきなり叫ぶと、前足の爪をだし、空中を切り裂いた。
「――――え……ハィィィイ!?」
なんとそのまま空中が裂け、ねじれたかと思うと、
紫色をした、ドアができた。
「ドアにむかって、突っ込むのじゃ!」
私がポカーンとドアを見ていたら、横からレオンが怒鳴ってきた。
「突っ込むって……ドアを開けちゃダメなの?」
「どうなっても知らんぞ?」
レオンは脅し顔で、私を見つめる。
――――ゴクリ……
私は唾を飲み込みと、決心した。
あー、もう分かりましたよ!
突っ込めばいいんでしょ!
私は紫色のドアに突進した。