+†ヴァンパイアと紅いアザ†+
蚊帳の外、とは今の私にピッタリの言葉だ。
「ねっ、ねぇちょっと!」
私は我慢出来なくなり、2人の会話に入った。
「なんじゃ?」
「何ですか?」
同時に私の方を向く2人。
「ふ、2人は知り合いなの……?」
綺麗な男の人2人に圧倒されながらも、ちゃんと口は動いた。
「古い仲ですよ」
「昔、一緒に魔法の練習をした仲じゃ」
これで一個目の疑問解決!
早速2つ目!
「じゃ、じゃあ何でレオンは倒れたの?」
「単なる魔法の使いすぎ……電池切れみたいなものです」
は、
――――はぁぁぁぁあああ!?
「で、電池切れって……そんなぁ」
私はガクッと肩を落とした。
心配して損したよ……。
「しょうがないじゃろ。水樹の練習に付き合ったんじゃから」
「それにしても、人間化に、呪文を省略しての異次元創作……厭になる程、凄い魔力ですね」
「流石に儂も呪文なしで異次元は辛かったがのォ」
異次元創作!?
じゃあ、あの世界はレオンが造ったの!?
スッゴい!!
今度はお花畑にしてもらおうかな……なんて。
「……レオン様を見たのは何年ぶりでしょうか……?」
シャオランさんは懐かしい思い出を思い出しているようだ。
「様と敬語は、よさんか堅苦しい。昔みたいに普通に話せ」
レオンは露骨に嫌そうな顔をした。
よっぽどシャオランさんの敬語が嫌らしい。
「それもそうだな」
シャオランさんは早速、笑顔とタメ語になった。