幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?





すっかり暗くなった夜道。
前を行く耀太は、結構な量のビールを飲んでたはずなのに、その足取りはしっかりしてる。
どうやら、酒豪のおばさんの血を確実に受け継いでるようだ。





「………なあ」





不意に聞こえてきた声に顔を上げると、2m程先に、顔だけこちらを向いた耀太が見えた。
街灯を背に受けていて、その表情はまったく見えないけど。





「なによ………」





あたし、まだまだ不機嫌なんですけど。





あたしも足を止めた。






「ホントに、よかったのか?」





何を言われているのかわからなくて、眉根を寄せて首をかしげる。






「なにが?」





「俺が、家に出入りすること……」






またその話!?
いい加減、止めてほしい。






「だから、いいって言ったじゃん!
耀太はあたしに気兼ねなんてしないで、ウチにどんどんご飯食べに来れば?」






かわいくない言い方だってわかってるけど、あたしはわざと『ご飯』の部分を強調してみせた。







どうせ耀太にしてみたら、ウチは食堂代わりですからね〜だっ!







`
< 102 / 344 >

この作品をシェア

pagetop