幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?
すっかり暗くなった夜道。
前を行く耀太は、結構な量のビールを飲んでたはずなのに、その足取りはしっかりしてる。
どうやら、酒豪のおばさんの血を確実に受け継いでるようだ。
「………なあ」
不意に聞こえてきた声に顔を上げると、2m程先に、顔だけこちらを向いた耀太が見えた。
街灯を背に受けていて、その表情はまったく見えないけど。
「なによ………」
あたし、まだまだ不機嫌なんですけど。
あたしも足を止めた。
「ホントに、よかったのか?」
何を言われているのかわからなくて、眉根を寄せて首をかしげる。
「なにが?」
「俺が、家に出入りすること……」
またその話!?
いい加減、止めてほしい。
「だから、いいって言ったじゃん!
耀太はあたしに気兼ねなんてしないで、ウチにどんどんご飯食べに来れば?」
かわいくない言い方だってわかってるけど、あたしはわざと『ご飯』の部分を強調してみせた。
どうせ耀太にしてみたら、ウチは食堂代わりですからね〜だっ!
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