幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?





すっかり夜も更けて、父親と陽気にお酒なんて飲んでた耀太が、腕時計を覗いて立ち上がった。






「そろそろ帰ります。ごちそうさんでした」






「あら、もう帰るの?久しぶりに泊まっていけばいいのにぃ。ね?お父さん」





「そうだぞ。俺もまだまだ飲める。どうだ?泊まって行かないか?」






あたしはそんな会話を上の空で聞きながら、毎回欠かさず見ているドラマに熱中していた。






「いえ、今日はこのあと友達が家に来る予定になってるんで……」






「なんだ…、つまんないのぉぉ」






母親のふて腐れた声が熱心にテレビを見ていたあたしの耳にも届いてしまい、一瞬寒気がした。







「お母さん!オバサンのくせにキモい話し方しないでよ」







「ひっどぉい、楓ってばぁ」






なんて、恥ずかしげもなくしくしく泣きまねまでしてみせる母親。







っつうか、マジでウザイからっ!






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