幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?
現役高校生のあたしにしてみたら、これってかなり重要な部分だと思う。
もしかして、友達が行く高校に勤務する可能性だってあるわけだし。
「なんだその上から目線は。教師に向かって偉そうなんだよ」
ちょっと怒った口調とは裏腹に、ニカッと笑う耀太は、そう言ってあたしの頭を押さえ付けた。
途端にあたしの視線が下がったのを見て、満足げにひとつ頷いてみせる。
「生意気な生徒には、まだ教えてやんねぇよ」
そしてくしゃっとあたしの頭を撫でてから、母親に頭を下げて帰って行った。
…………
「………っつうか、なんだそりゃぁあ!」
この声が、扉の向こうに居る耀太に聞こえたかどうかはわからない。
けど、あたしは叫ぶことで、動揺してる自分をごまかしたかった。
『生徒』って言われて、
頭くしゃってされて、
不覚にもドキドキしてしまった自分を。
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