幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?
「ほら、見てみなさいよ。
カンタだって呆れてるじゃない。ふ…兄弟喧嘩は犬も喰わないって言うでしょ」
いい加減、自分の非を認めたらどうなの?
いつの間にか、あたしの切ない気持ちは、耀太への不信感に変化していたらしい。
こんな人の気持ちもわからない男が、あたしの好きな人であるはずがない。
ましてや担任だなんて。
親身になって生徒の相談に乗ってたようちゃんは、どこ行ったの?
それとも、あれは演技だったとか?
それなのに、そんなあたしをさらに煽るかのように、鼻で笑う耀太。
「バカか、お前は。
犬が喰わないのは“夫婦”喧嘩だ。“兄弟”じゃねぇよ」
ムッカーーー!
「それぐらい知ってるわよ!
わざと言い換えたんじゃない!」
例えでも“夫婦”って言うのはアレかなって思ったから“兄弟”にしたのに……
「ホンット、女心の“お”の字もわかんない男だね。
いっぱい遊んできたんだから、それぐらい学習しなさいよ!」
「はぁ!?遊んでねぇし!」
「遊んでた!」
「遊んでない!」
「遊んでた!」
「ワン(うるさい)!」
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