幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?
「教師としてあるまじき…!とか、教師たるや…!とかさ……
散々言われた」
なんとも“ひがみババァ”が言いそうな言葉だと思った。
しかも若干その口調を意識してる耀太が、ないはずの眼鏡をピッと上げてる姿なんか、またもやツボにはまりそうになる。
「ちょっと、真似すんのはいいからさ、話続けてよ?」
じゃないと、笑いをこらえられなくなっちゃうよ。
ちょっと厳しい口調で訴えたあたしを見て、せっかく真似したのにさ、みたいな膨れっ面になった耀太は、気を取り直すようにカンタの頭をひと撫でした。
「当たり前だけど、副校長には毅然とした態度で否定したから。
若宮先生なんか、祥司の写メまで見せて完全否定してたしな」
いや、それは逆効果なんじゃないかと……
「で、今回はあやふやな噂だけだったし、長ったらしい厳重注意ですんだってわけ。
最後はキッツ〜く、『今後このような生徒を混乱させてしまう事態を起こした場合は、辞職も辞さない覚悟でいてくださいね!』って、釘刺されてさ。
あれでも一応俺の上司なんだろうけど、あの威圧的な態度はどうかと思うわ……
オールドミスの理由がなんかわかったっつうか……」
ちょっと言いにくそうに、でも思うままに毒を吐く耀太。
「そんなの、みんなが思ってるよ。
それよりさ、若宮先生の反応はどうだったの?」
先生が自分のライバルであることは認識してるけど、ちょっと心配になってしまった。
あのか弱そうな彼女のことだから、きっと男の耀太以上に心苦しい思いをしたんじゃないかと。
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