幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?
「なんでそんなにビビってんの?」
今や至近距離となったヒロキの目つきはだいぶん優しくなったものの、まだ挑戦的というか、探るような鋭さは消えてなくて、あたしはしきりに瞬きを繰り返して愛想笑いを浮かべる。
「い、いや……、話ってなんだろなぁ……みたいな」
「んじゃ、単刀直入に訊くけど、楓と石橋って、どういう関係?」
「…………」
ええええええええ!?!?!
「い、今、なんと……」
「だから、楓と担任の石橋の関係訊いてんの」
なんなんですか!?
このいきなりのドッキリ発言は!!
あたしと耀太の関係に気づいて、わざとあたしの口から言わせようとしてるとか………?
ヒロキの真意が掴めなくて、じっとその顔を見つめてみる。
部活を辞めて、少しは黒さが抜けたようにも見えるけど、でもまだ浅黒いその肌は、すごくツルツルピカピカしてて、羨ましい……
って、違うじゃん!!
見るとこ全然違うじゃん!!
人の表情から気持ちを読み取るとか、どうもあたしにはできそうもなくて、ここに瑞穂が居てくれたら……なんて思ってしまう、ヘタレなあたし。
こうなったら、こちらも単刀直入にいくしかないと腹を決めた。
「……どうしてそんなこと訊くの?」
「俺さ、知ってんだよ。
頭にクモなんてのってなかったの………」
ホワットゥ???
クモ?
スパイダー? オア クラウドゥ?
まさかあたしの決死の質問に、そんな答えが返ってくるとは思わず、あたしの頭の中は混乱に混乱を極めた。
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